第92回春陽展が六本木国立新美術館にて開催されました。
公募による入選は、本年も例年のように絵画は約470点、版画は約170点の入選となり、厳正かつ公正な審査を経たそれら質の高い作品群は、第92回春陽展にふさわしい展示となりました。
会期中の催しとしましては、春陽会会員で芸大でも教鞭をとられました故中谷泰氏について、三重県立美術館館長の毛利伊知郎氏による「中谷泰の芸術」記念講演会が催され、その画業について多くの聴講者が参会いたしました。
春陽会の出品者に向けて、恒例の「入選者批評会」も開催され大変熱心な参加者が全国から集いました。会員から直接作品について批評を受ける貴重な時間を共有いたしました。また、芸術を愛好して下さる鑑賞者皆様にはアートツアーを企画し、絵画や版画作品をより身近に感じて頂けると毎年大変に好評で、リピーターの方々も多く参加して下さいました。
さて、展覧会といってもただ作品が並んでいるだけではありません。春陽会は伝統的に芸術を研究する土壌が根付いており、「春陽会資料室」を会場の一角に設け、会員個人の芸術を研鑽した展示も致しております。本年は、絵画は武田百合子氏による「フレスコ画」についてと版画は浜西勝則氏による「銅版画」について休憩室に展示致しました。これらの展示はプロからアマチュアまで興味深く観られるものでした。
また、音楽とのコラボレーションもこの数年続けております。今年はマリンバ奏者の亀井博子さんが、軽快かつやさしい音色で会場を彩って下さいました。めずらしいマリンバの演奏に来場者の方々は作品と伴にとても楽しんでいらっしゃいました。
巡回は名古屋展・大坂展ですが、展示ももちろんの事それぞれ巡回展でのイベントも例年大変盛んにおこなわれております。
(一般社団法人 春陽会理事長 山本 睦)
【レポートはこちら】をクリックすると各イベントの様子がご覧頂けます。
第92回春陽展 国立新美術館 2014年4月15日(水)~27日(火)21日(火)休館日
~企画展示~
■春陽会資料室 2F・AB休憩室
絵画「フレスコの技術」
版画「銅版画の道具と技術」
春陽会資料室では春陽会会員がそれぞれの制作のために研究した絵画と版画に関する技術を
シリーズで紹介しています。
■チャリティ展示(会員有志) 2F・AB展示室 販売コーナー
会員有志による作品のチャリティー販売
収益は社会福祉法人NHK厚生文化事業団を通じて、東日本大震災をはじめ、自然災害、
難民問題等に対する社会貢献として寄付します。
■春陽会研究会の紹介 2F・CD休憩室
各地方研究会の活動
春陽会では全国に研究会を設置し、絵画と版画の啓蒙及び研究活動を行っています。
~企画催事~
■入選者会場批評会 4月18日(土)13:30分より開始。
■講演会 毛利 伊知郎氏(三重県立美術館館長)「中谷泰の芸術」4月19日(日)14:00〜15:30
■アートツアー 4月25日(土)13:00~14:30
■ギャラリーコンサート 亀井博子氏(マリンバ・打楽器奏者)
4月26日(日)14:00〜15:00 2F展示会場内
第92回春陽展 名古屋展(巡回展)【レポートはこちら】
愛知県美術館ギャラリー(愛知芸術文化センター8階)5月19日(火)~24日(日)
■共催 中日新聞社・東海テレビ放送・東海ラジオ放送
<会期中の事業>
●会場批評会 23日(土)13:00~15:00
●画談会 23日(土)16:30~17:45
春陽会絵画部会員 今關鷲人氏「(内容)春陽会創立期の作家たちについて」
名古屋国際ホテル 若桜の間 (入場無料)
●ギャラリーツアー 19日(火)
10:30~(講師)東直樹氏(春陽会絵画部会員)
13:30~(講師)平井誠一氏(春陽会絵画部会員)
●会期中開催
・技法パネル展示、東日本大震災チャリティ-作品販売、缶バッジ販売
第92回春陽展 大阪展(巡回展)【レポートはこちら】
大阪市立美術館 地下展覧会室3・4室 6月2日(火)〜7日(日)
■後援 大阪市・大阪市教育委員会・NHK厚生文化事業団近畿支局
<会期中の事業>
●会場研究会 7日(日)13:30〜
●東日本大震災チャリティ−作品販売 2日(火)〜7日(日)
第92回春陽展 受賞作家展 【レポートはこちら(pdf)】
同時開催関西春陽会展
原田の森ギャラリー(兵庫県立美術館王子分館)11月18日(水)~23日(月・祝)