絵画部の会場批評会の様子
版画部の会場批評会の様子
4月19日午後1時半より国立新美術館3F版画部会場に於いて会場批評会を行いました。講師約10名により版種別にチームを編成し各展示室に配置、研究生との作品についての双方のディスカッションを含め制作の悩み、版の作り方、構成とその表現方法、技術的な問題点等、各講師による充実した指導のもと批評会は4時半に終了しました。今年の参加者は約40名で例年より減少しましたが、出品者の仕事内容は充実してきていると感じました。一般出品者の中には確実に力をつけて作品が良くなってきている方がいらっしゃいます。研究会を通して、更に技術が向上し作品の内容が深まっていく事が講師としても研究会本部としても嬉しい事です。
春陽会版画部の指針としては、国際的視野に立つ洗練された技術によって初めて現れる洗練された詩情豊かな都会的美意識。流行に迎合することなく自分の本質を見極めた真実の個性的表現。根底にあるのは自然に対する敬虔な態度と詩的な感情、技術の尊重、知的な造形、アナログ的な仕事の尊重(先達の記す言葉から)。長谷川潔や駒井哲郎のモダンで洗練された、きめの細かい絵画としての版画を生き方としています。
研究会本部としては技法講座、批評会、レクチャー、講演会等を活発に行い研究生にとって更なる挑戦が出来る様にサポートしていくのが、研究会活動だと思っています。
研究会本部版画部主任 大久保 澄子