春陽展は日本美術史に多くの足跡を残し、新たな画家・版画家を輩出している公募展です。

第92回春陽展【入選者会場批評会】

絵画部の会場批評会の様子

 

 第92回春陽展会期中の4月18日午後1時30分から3時30分まで、入選者批評会を展覧会場において開催しました。参加者数は、出品者が184名、講師が51名でした。

 この批評会は春陽会研究会本部が主催しておりますが、美術団体としての春陽会の存立を最も基礎的なところで支えているのがこの研究会です。その研究会活動の中でも、全国レベルでの出品者と春陽会会員が直接身近に語り合える場として、春陽会の発展に大きく寄与する重要な役割を果しているのが、この批評会であり、出品者にとって講師を通じて春陽会の在り様や、春陽会が大切にしている精神性などをダイレクトに実感できる貴重な機会ともなっております。今回、講師と出品者との距離を縮め、より本質に踏み込んだ批評会になることを目指しておりましたが、批評を受ける側からも積極的な発言があるなど、熱気に溢れ、充実した研究会となりました。

 以上のように批評会の意義を踏まえつつ、価値観の多様化など、大きな時代的変革の時を迎えた今、講師を務める我々も出品者ひとり一人の感性や精神と真摯に向き合うことで、今後の批評会をさらに実り多いものにしていきたいと思っております。

研究会本部主任(絵画部)東 直樹

版画部の会場批評会の様子

 4月18日午後1時半より国立新美術館3F版画展示室に集合、批評会を開催しました。

研究生参加者46名、研究会スタッフ、講師、総勢約60名で各展示室を廻り展示作品の前で版種別による指導を行いました。講師陣による熱心な指導により研究生達にも意欲的な姿勢が見受けられ会場内は熱気に包まれました。

 講師の総評は、作品はある程度まとめ上げてきているが社会性のある表現に今一つ欠ける事、制作者は作品を通して何を表現したいのかに於いて希薄な作品が多い。作品を通して訴えたいもの、作り手の精神性、内容が充分に表現されていない部分を掘り下げるべく、刷りの技術向上にむけての技術指導も盛り込む等、春陽会らしい温かい指導内容であったと思います。

 私達は会に出品してくる研究生に対して、会の姿勢、特色をどうアピールしていくのか、表現方法が多様な今、春陽会の伝統を重んじつつも、作品の受け入れ態勢を整え、これからの方向性を打ち出すべき時期に来ています。新なる展開をもって第93回春陽展に出品される作品に期待します。

                              研究会本部主任(版画部) 大久保 澄子

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