春陽展は日本美術史に多くの足跡を残し、新たな画家・版画家を輩出している公募展です。

第91回春陽展【アートツアー】

 

第91回春陽展アートツアー(国立新美術館)

 

 第91回展アートツアーには、60名近い参加者が集まり、絵画、版画の会員2名の解説と共に作品を巡った。「展覧会を見る楽しさとは何処にあるのか?」参加者の意見や会員の補足により、作品を見、見られる事は、観賞者と作者が未知の世界を共同で生み出す体験である、という共通認識のもとにツァーは出発した。

 絵画と版画双方の会員が一枚の絵画、版画について、異なる観点から説明したり、一方の会員が質問し他方が答えるという形は、作品を観賞の場でより立体的に見せる効果があったと感じた。

 授賞者の作品については、受賞理由についての質問があった。「他の作品と比べ何処が際立っているのか?」これには作品の大小や色や形の強弱でなく、存在感の確かさが評価の対象であり、春陽会は小さなサイズの作品も丁寧に評価する、との説明に大いに賛同を得た。

 版画はやはり、ぼかし刷り等の技法に質問が集まったが、現代の多様な表現手段による版画の範疇の問題について活発な議論があった。「カラーコピー一枚でも版画といえるのか?」現代版画の問題点に直に触れる事ができ、参加者の皆さんも大変満足されていたように思う。

 次回も、ライブ解説を聞きながらの作品鑑賞の愉快さを、是非皆様に味わっていただきたい。

(絵画部 木村梨枝子)

 

 4月26日午後1時半、国立新美術館2F会場にツアー参加者、事務局、講師全員が集合し、理事長挨拶から始まり、講師紹介の後、二班に分かれての会場巡りとなりました。

 A班(木村利枝子氏と立堀秀明氏)B班(小池悟氏と大久保澄子)で各班、絵画、版画合同によるチーム編成で解説を行いました。私達は3F版画部からスタートし2F絵画を廻って全体を約一時間半余りで終了しました。

 最初に少し春陽会の歴史とその精神に触れながら順次受賞者の部屋、会員の部屋を中心に解説しました。作家の紹介、版種、技法、紙(和紙と洋紙)、絵の具等の材料の使い方について、鑑賞者と作家のコラボレーション、作品のエスキースの話、表現方法のあれこれ、油彩、版画制作のプロセスの違い、作品の仕上げと額装に到るまで質問形式を取りながら私達の作品創りの苦労話も含め話を進めていきました。小池氏の手際の良いサポートにより、ツアー参加者と私達担当チームとの掛け合いも良く、程良い間合いで質問もいただき嬉しく思いました。

 版画部では小池氏に版種について等の解説にも加わって頂き、絵画部では私も少し作品解説に参加させて頂きながら、安井賞作家と作品の紹介、遺作、春陽会を牽引する作家達の作品解説を組込む事が出来たことで、ほぼ順調にポイントを廻る事が出来、要点を網羅できたのではないかと思います。終了後、ツアー参加者には「分かり易くて勉強になった。絵の見方が変わった。良かったのでまた参加したい」との声をかけて頂き、主催者側、講師共々も次回への手応えを感じ取ることが出来た事が嬉しく、ホッと致しましところで解散となりました。

 

   (版画部 大久保 澄子)

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