春陽展は日本美術史に多くの足跡を残し、新たな画家・版画家を輩出している公募展です。

第93回春陽展【講演会】

講演会の様子

 

 

【記念講演会】「野見山暁治氏いろいろ語る―聞き手 入江観」

 今回、現代の日本を代表する洋画家 野見山暁治先生を講師にお招きし、春陽会会員の入江観氏が多岐にわたってお話を伺う、対談形式の講演を開催しました。開場前より長蛇の列ができ、300席の会場は満席となりました。

 お二人は共にフランス留学の経験があり、日頃より大変親しくお付き合いをされている間柄ということから、和やかな雰囲気の中で野見山作品の画像を観ながら、入江氏の進行で対談は進められました。

 先ず春陽会との関わりという点から、東京美術学校在学中の昭和17年と翌18年の春陽会展に出品した話から始まり、現在ではモノクロ画像としてのみ残る作品「静物」が壇上壁面に大きく投影されました。春陽会展に出品した経緯や当時の状況、そして戦後独立美術協会の今西中通からの影響、そして自由美術家協会展出品へと話は続きました。

 そしてフランス留学および欧州滞在中に感じた「西洋と東洋の空間の捉え方の違い」や「画家と画商の関係」についての話。また、帰国後にしばらく感じた「母国生活での違和感」と結果絵がしばらくは描けなかったこと。ちょうどその頃入江宅に挨拶に伺った際、立って挨拶する氏に対して奥様が正座して応対したエピソードなど、会場の笑いを誘いながら対談は進みました。

 また、世間一般に抽象画と見られがちな野見山先生の仕事を具象画と入江氏は捉えていること。そして素描家としての側面について話しが進み、東京芸大教官時代に入試から石膏デッサンをなくした話へ。美術大学で絵を教えるということについて。そして、4度目の辞表で定年前に退官するまでの諸々のいきさつなど。時折、「今何の話をしてるんだっけ」と話が行きつ戻りつ、また満席の会場が沸きあがりました。

 夢中になって聞き入り、時間の経つのを忘れた一時間半。最後に会場からの質問にも答えていただき、名残を惜しむ中での閉会となりました。

 95歳の今もなおエネルギーに満ち溢れる作品を創り出し活躍されている、あの野見山暁治先生に、春陽展の講演会として直にお話を伺えたこと、お会いできたこと、感激でした。

(展覧会実行委員長 小池悟)

 

 

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