春陽展は日本美術史に多くの足跡を残し、新たな画家・版画家を輩出している公募展です。

第93回春陽展【ギャラリーコンサート】

ギャラリーコンサートの様子

 

ギャラリー・コンサート  ― 絵と音楽のコラボ ―

「耳で視る展覧会―箏×尺八コンサート」

 

 音楽と絵画のある空間そのものを鑑賞頂くために、90回展から開催されているギャラリー・コンサート、今年もチャリティーイベントの一環として『「絵と音楽のコラボ」-耳で視る展覧会-』と題し、4月24日日曜日14時より春陽展会場2室にて開催された。今回は趣向を変えて邦楽の分野で活躍する箏奏者中島裕康氏、尺八奏者黒田鈴尊氏をお招きした。

 春陽会を代表する絵画の前での箏と尺八の演奏で、会場はこれまでにない空気に包まれた。プログラムの始めは「春の海」、二人の音の広がりは幾重にも変容して聴衆の驚きを誘った。又、曲は邦楽の分野に留まらず、エルガー作曲「愛の挨拶」などクラシックの名曲にも及んだ。黒田氏による尺八独奏曲「奥州薩慈」では聴衆の間を練り歩きながらの演奏で、日本の山郷を想起させる鮮やかな色彩が描かれていくようだった。中島氏の即興演奏では、絵画作品から滲み出る色が箏の音に変化してゆく様を満喫した。そして「風の歌」「華になる~十七絃独奏のために」「紫苑」と続く。超絶技巧を駆使して繰り広げられる演奏は、聴衆の想像の域を超えて大きなうねりを生んだように感じられた。

箏は高音が映える十三弦に加えて、重厚で力強さのある十七弦の音が響き、尺八の妖艶な音色と絶妙な間合いで絡む迫力のある演奏であった。最後の曲は、ピアソラの「リベルタンゴ」。バンドネオンの演奏で知られた曲だが、音楽のジャンルを融合させる新たな世界へ誘われた。

 そしてアンコールには中島みゆきの「糸」。伝承音楽文化として日本の風土に根付いた楽器の音の迫力と心地よさで聴衆を魅了し、その余韻を残しながら1時間を超えるギャラリー・コンサートを終了した。  

 (レポート:西野雅子)

 

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